長野県、特に北信エリアで家を建てるなら、「寒さ対策」が命です。 長野盆地西縁断層による地震リスク、落雪のコントロール、底冷え防止のための素材選び、夏の日差し・冬の日射の両立、高断熱による湿気・カビ対策、塩化カルシウムの塩害、氷の膨張による凍害、雪の重み、壁内結露、ヒートショック、暖房費の高騰、浸水・配管漏れリスク、霜取り運転など、考慮すべきポイントが山ほどあります。
長野県は夏も冬も比較的乾燥していますが、日中と日没の寒暖差が非常に大きいのが特徴です。冬の厳しい寒さは特に注意が必要で、夏の暑さもエアコンなしでは厳しくなってきました。
ただし、長野県ではヒートショックによる死亡事故が全国比で比較的少ないというデータがあります。これは、寒い地域だからこそ住民一人ひとりが強く意識しているからこそだと思います。この結果からも、長野県独自の新築性能基準が断熱等級5(ZEH基準相当)になっていることが、大きな啓蒙効果を発揮していると言えるでしょう。
断熱等級の現実と「等級5で十分」の理由
断熱等級は現在最大7まで設定されていますが、なぜ長野県では等級5が基準なのか?
それは、どんなに高性能な断熱材やトリプルガラスを採用しても、1重の断熱だけでは等級5がほぼ限界だからです。 等級6以上を目指すには2重(付加断熱)がほぼ必須となり、コストが大幅に跳ね上がります。
2重断熱にすると、体感温度の向上はほとんど感じられにくいのが現実です。 24時間換気や全館空調を入れると、家中の空気が2時間ごとに外気と入れ替わる仕組みになるため、せっかくの高い断熱性能が活かしにくいのです。
筆者としては、等級6・7に無理に上げる必要はないと考えています(もちろん光熱費は月400円程度安くなるメリットはあります)。 むしろ基準は等級5で抑え、予算に余裕があれば6・7を目指すという優先順位を強くおすすめします。
等級6・7に上げる主なメリットは以下の3つだけです:
- 外気温に影響される時間が少し遅くなる
- 光熱費が若干安くなる
- 将来売却時に高性能住宅としてアピールしやすい
これらのために300〜400万円を追加投資し、固定資産税も上がる上、性能は新築時から徐々に劣化していきます。 50年かけてもコスト回収できないのが現実です。
では、同じ効果をより低コストで得る方法は?
「原因そのものに対策する」のが一番効率的です。
夏に家が熱くなる最大の原因は、太陽からの紫外線(放射熱)が建材を貫通して熱に変わることです。 そこで弊社が採用しているREFミラー(遮熱シート)をおすすめします。

このREFミラーは、紫外線を96%反射する薄いシートです。 熱を「吸収せず反射」するため、夏場の室内温度上昇を根本的に抑えられます。 エアコンの負荷が大幅に減り、28℃設定でも十分快適に過ごせます。
冬場は太陽の位置が低くなるため日射が入りやすく、窓から積極的に熱を取り込めます。 REFミラーは室内の暖かさを逃がさない効果もあるので、21℃設定でも問題なく暖かいです。
費用は施工費込みで10万円を超えません。 これだけで等級6・7並みの快適性・省エネ効果が得られるのです。
さらに相性の良い床材:無垢の桐or針葉樹(赤松など)
REFミラーを採用した家に最もおすすめなのが、無垢材の床です。特に桐や針葉樹(赤松など)が最適です。
理由は以下の通り:
- 無垢材は人体からの熱をほとんど奪わず、中の空気が熱を押し戻してくれる
- 床暖房なしでも足元から自然に暖かく感じる(不自然な熱伝わりがない)
- 優れた調湿効果:夏は湿気を吸い取り、冬は湿気を放出 → 体感温度が実際の温度より快適
- 夏のジメジメ感や冬の底冷えの多くは湿度差が原因 → 木が自動で快適湿度に調整してくれる
結果、空調への依存度がさらに下がります。
弊社では自社生産により、市販の合板フローリングとほぼ変わらない価格でご提供可能です。 他社でも高くて60万円前後の差額で対応できるはずです。
まとめ:欲しい快適さは「方法が一つじゃない」
REFミラー+無垢床(桐・赤松など)の組み合わせだけで、等級6・7以上の費用対効果を大幅に上回ると考えています。 高額な付加断熱に300〜400万円かけるより、10万円+床材差額で同等以上の快適性・省エネを実現できるのです。
もちろん「無垢床は傷がつきやすい?」「隙間が空いて掃除しにくい?」といった疑問も当然あります。 ですが、それらに対する対策はほぼすべて可能です。 ご質問があれば何でもお答えしますので、ぜひお気軽にご相談ください!
次回はどんなテーマにしましょうか? 長野のスモールハウスで本当に必要な性能と、賢くコストを抑える工夫について、引き続きお届けしていきます。
(ご感想やご質問お待ちしています!)
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