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2024.11.25 ( 建築ブログ )

桐材の保存力、実は過大評価?2017年の実験セットを検証してみた

小布施の町で唯一、7年前のパンを展示!

イマイ企画の桐箱保存実験、その真相を調査してみた

小布施町にあるユニークなスポット「イマイ企画」では、なんと 7年前のパン が展示されています。驚くべきことに、このパンは桐箱に保管されており、「保存力の高さ」を証明しているとのこと。しかし、「本当に2017年から保存されているの?」「桐箱ってそんなにすごいの?」という疑問を持った筆者が、その真相を調査してみました。

イマイ企画とその展示の概要

イマイ企画の実験スペース。ここで展示されている「7年前のパン」は、2017年に桐箱に入れられ、以降一度も外気にさらされることなく保管されていると言います。
桐材の調湿性や防虫効果によってパンが保存されている、とされるこの展示。確かに一見するとパンは形状を保ち、腐敗もしていないようです。

ですが、「それって本当に7年前のパン?」という疑問が頭をよぎります。そこで実際に現地を訪れ、パンと桐箱の状態を詳しく観察してみることにしました。

↑新建材(ビニールクロスの箱)


↑無垢材(桐箱)

新建材の箱で保存されたパンとの違い

イマイ企画では、桐箱のパンと同時期に「新建材(例えばMDFや合板など)」で作られた箱に入れて保存されたパンも展示されています。この比較が、桐箱の効果をより際立たせています。

新建材の箱で保存されたパンは、桐箱のパンとは全く異なる状態でした。

  • 外観の違い
    新建材の箱では、パンの表面にカビが発生し、所々に黒や緑色の斑点が見られました。

桐材の効果が際立つ理由

桐材の箱が新建材の箱よりも保存に優れている理由を、改めて整理してみましょう。

  1. 調湿効果
    桐材には湿度を調整する特性があります。湿気を吸収しすぎず、逆に乾燥しすぎたときには水分を放出するという優れたバランス機能が、パンの劣化を防いでいると考えられます。

    • 一方、新建材は湿気を遮断する性質があるため、箱内部に溜まった湿気がパンの腐敗を促進してしまう可能性があります。
  2. 乾燥性
    桐材は乾燥が進むとさらに劣化を抑える役割を果たす一方、新建材では湿気が内部にこもるため、パンが湿気により傷みやすくなります。

本当に7年前のパンなのか?改めて検証

実際に展示を観察した結果、「7年前のパン」という主張は保存状態から見ても信憑性が高いと感じました。桐箱の中で乾燥し、湿度や虫の影響を最小限に抑えられたことで、見た目も腐敗していない状態が保たれているのでしょう。

しかし!知らないうちにパンを入れ替えられている可能性も否定できないため、引き続き調査を行っていきます。

結論:桐材の効果は本物、保存容器の選び方が鍵

この実験を通じて、桐材の保存力の高さが実感できました。新建材の箱と比較することで、桐材の調湿性の重要性がさらに際立ちます。

桐材の特性を食品保存や貴重品の保管に活用すれば、その効果を日常生活でも活かすことができるでしょう。小布施のイマイ企画を訪れた際には、ぜひこのユニークな展示を実際に見て、その違いを確かめてみてください!

桐箱を使った保存実験を自宅で試すのも面白いかもしれませんね。あなたも、どのような違いが出るか挑戦してみませんか?

 

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