ナカダです。
先日のブログで、板張り天井についてご紹介させて頂きました。
杉の羽目板をただ天井に張っていくだけでは無く、木の色味がグラデーションになるように張っている、というお話でした。
昨日現場にて頼れる弊社の自社大工、小林から新たなこだわりを知る事ができました。
なぜグラデーションになるように張っているのか?
そこには見た目だけでは無いこだわりがありました。
丸太を輪切りにしたとき、中心の赤い部分を赤身といい、周囲の白い部分を白太といいます。
赤身の部分は木が成長していく過程では古い部分、白太の部分はまだ若い部分になります。
赤身の方が木の根っこ側、白太の方が枝張り側になります。
実はこのグラデーション、木が生きていた時の環境を模して張っていたのです。
太陽は東から登って南の空を通り、西へ沈みます。木も生きている時は太陽に向かって生えていました。
なので、このお部屋の天井は・・・
木の根っこに当たる赤身は北西の角、枝張り側に当たる白太は東~南に配置して、北西~南東に向かってグラデーションをつけているんです。
木が生きていた時の環境を、切られて材料になってしまってからも表現してあげる・・・
自然と共に生きていた先人の感性に感銘を受けました。